散歩途中に野ばらが満開になっているところに出くわした。林の縁のようなところで、去年の秋にはたくさんの赤い実をつけていたのを思い出したのだが、なんせ野生なのでその時は葉が虫に食われたり病気になったりで、けっこうボロボロだった。しかし、今日はまだ虫に食われておらず、小さい清らかな花を咲かせていた。
子どものころ、私はけっこう野山で遊ぶアウトドア派だったのだが、川の近くで鬼ごっこかなにかをしていて野ばらの茂みの陰に隠れたことがある。なんともいえないいい香りがして、ああこれがあの歌の花なんだなぁと思った。が、「野ばら」で歌われているのはヨーロッパの野ばらで、日本の白い花ではなく薄紅色の花だとどこかに書いてあったような。どちらにしても、「きよらに咲ける野中のばら」であることに変わりはないだろう。
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